砂町文化センターでは毎年、石田波郷(いしだはきょう)の命日である11月21日にあわせて企画展を開催しています。
今回は石田波郷と親交のあった俳人関係者からの寄贈資料を中心に展示し、波郷の生涯をたどります。
展示では、
①松山で俳句をおそわり、波郷が上京するきっかけをつくった五十﨑古郷
②上京時から親交のあった「馬醉木」の女性俳人・及川貞
③波郷の「江東歳時記」の取材にも関り、「鶴」江東支部の中心的存在でもあった村越健雄
の三名に焦点をあてます。
五十﨑家に残された松山の俳人・酒井黙禅の自筆短冊、俳人・及川貞の自筆短冊、貞が手元に持ち続けた波郷自筆作品、村越健雄保管の「鶴」江東支部関係資料や波郷の未公開句短冊など、いずれも貴重な品々です。
昭和44年(1969)に波郷が亡くなってから55年が経過し、生前の波郷を知る人々も少なくなりました。寄贈資料からは、それぞれの俳人と生前の波郷とのつながりがみえてきます。